学部生・高校生の方へ

ここでは,これからロボット工学研究室に入ろう,あるいは入りたいと思う学生(高校生,他大学,他学科の学部生を含む)の為に有用と思われる情報を記します.また,ここには本研究室独自の運営方針も含まれます.良く読んで常に心に留め置くようにしてください.

研究室のあり方

~研究室とは研究を行うところ

本研究室を志望する人は何を期待してくるのでしょうか.巷であふれているロボットが動くのをみて,「楽しそう」だから? 「楽しそうなことが出来そう」だから? たしかにロボットが動くのは楽しいですね.それが自分の作ったロボットで,さらに自分の作ったソフトウェアで動いたのであったらなおさらです.

しかし,残念ながらというか研究として行っていることの宿命で,この様にロボットが研究の成果で楽しそうに動くのは,そこに費やされた時間の1%にも満たない,ほんの一瞬のことです.

1年,あるいは数年にもおよぶ,辛く苦しい研究開発の下積みの時間を経て,動くのはほんの一瞬.それまでの間,徹底的な調査をし,理論に誤りは無いか激論をし,メカが壊れて修理し,設計の問題が明らかになって再設計して作り直し,ソフトウェアのデバッグを延々と繰り返します.

このようなプロセスこそが研究で,実際に楽しそうにロボットが動いているときはもう既に研究は終わっているのです.研究者は(本研究室の学生も含みます),最後に楽しそうにロボットが動くことを夢見て,日夜研究に打ち込むのです.そうやって情熱を傾けた成果だからこそ,最後にロボットが動くと本当に「楽しい」のです.これは研究に打ち込んで,かつ目的を達成した者にしか分からない「楽しさ」です.

イメージが変わりましたか?華やかな印象だけにとらわれて研究室に来ると,そのイメージとはかけ離れた地味な日々に愕然としてとてもつまらないものに思えるかもしれません.そこを良く考え,心して研究室に来てください.よく分からなければ,研究室に来て,自分の目で確かめることです.それで,自分のスタイルに合わないと思ったら,この研究室を選ぶ事はやめましょう.

大学院進学の勧め

研究をする「主戦場」は大学院です.大学院には博士前期課程(=修了すると修士号が取得できる)と博士後期課程(=同,博士号)があります.前期課程は通常,最短2年間,後期課程は3年間です.

学部の4年生で行う卒業研究は,初めて研究活動を行う場で,文献調査の仕方,研究の進め方,考え方,論文の書き方,プレゼンテーションの仕方などを習います.多くの場合,本格的な研究とは異なりますが,いわば,研究の練習です.ここで研究することが面白くなった人は,是非とも大学院への進学を検討してください.

大学院における研究活動によって身に付く能力は,将来,社会に出たときに大変役立つものです.特にリーダーとして組織の上に立つ人にとっては必須といえる事柄,目標を定め,スケジュールを立て,人を組織してマネジメントし,目標達成のための手段を選び,環境を整え,日夜努力する,といった事柄が出来るようになります.これらは,残念ながら,学部までの講義では身につけることはできません.

ロボット工学研究室では,熱意と冷静な判断力を備えた (Hot & Cool) 大学院生を募集しています.我こそは,と思う学生は是非ともチャレンジしてください.学部の1,2年生でもかまいません.どんどん研究室にやって来て,研究が行われている現場を覗いて話をしていってください.きっと新しい発見があるでしょう.

また,4年次の卒業研究のテーマは,担当する学生が大学院に進学するかどうかにも左右されます.1年間で卒業してしまうのであれば,その期間内にある程度まとまるテーマ,小さくまとまったサブテーマなどである方が良いからです.

その一方で,大学院に進学する学生に与えられるテーマは必然的に,3年間を見据えた,チャレンジングでより大きなテーマになります.もちろん,研究のテーマとしてはこちらの方が断然面白いでしょう.

大学院進学を勧めない理由

上で大学院進学を勧めておいて,ここで勧めない理由を言うとは,妙に感じられるかも知れませんが,物事には必ず良い面,悪い面があるものです.大学院を勧めるだけではフェアではありません.勧めない理由も記しておきましょう.

大学院で研究をすることは,高校や大学の学部まででの講義に出席して勉強し,試験で良い成績を修めることとは全く異なります.研究をすることというのは,誰もやっていない,新しいことをすることです.従ってやり方や答えは教科書には載っていません.答えどころか,問題の定義すら書いてありません.

ですから,学部で良い成績だったからと言って,良い研究が出来るとは限りません.もちろん,成績は良いに超したことはありませんが,過去の経験から,良い研究が出来ることと,それまでの成績が良いこととは必ずしも一致しません.これは能力の問題というよりはむしろ,性格や興味,向き不向きの問題です.

どれだけストイックに研究に打ち込めるかが重要です.ただし,では勉強が出来なくても良いのだ,と安心してはいけません.過去に,学部の成績が悪かったのに,研究室に来て非常によく研究が出来た学生が何人かいました.彼らは,しかし,研究を始めてからその研究を行うために必要な勉強をそれはそれは必死にやっていました.最終的には,勉強が出来なければ良い研究は行えないことは確かです.

研究に向いていない人が,理解不足,知識不足のまま,単なる憧れで大学院に進学すると,これは不幸です.何をして良いのか分からず,焦るばかりで結果がでません.毎日の研究生活も面白くなくなってしまいます.この様な学生が一人でも研究室にいると,研究室全体の雰囲気も悪くなり,周りの人達にも大いに迷惑をかけることになります.

自分の将来のことです.それはすべて,自分に責任があります.これはある種運命共同体である研究室の人や(結果が出なければみんなが困るため),資金を提供してくれる親族に対する責任でもあります.大学院に進学するかどうかは自分の適性をよく考えた上で決めるようにしてください.

本研究室で研究を行う上で必要なスキル

本研究室で研究をおこなうにあたり,以下のスキルを身につけておくことが望まれます.どれも生涯にわたって非常に利用価値の高いスキルだと思いますので,エキスパートになっていて欲しい技術です.可能であれば,研究室に来る前に身につけておくと研究活動にすぐに入ることができます.


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大学院で入室を希望される方へ

博士前期課程

博士前期課程(一般には修士課程とも言う)では,より専門性の高い本格的な研究を行って頂きます.上に列挙したような基礎的なスキルが十分あれば,世界の先端に伍していけるトップレベルの研究を行うことができます.研究成果は各種の学会で発表します.もちろん,国内だけではなく,海外で開催される国際会議で発表(通常英語)します.これは生涯の中で非常に大きな,良い経験になります.

博士前期課程(修士過程)で本研究室を目指すには,

  • 内部選考(6月初旬)
  • Ⅰ期入試(8月初旬)
  • Ⅱ期入試(2月下旬)

のいずれかを受験する必要があります

このうち内部選考は,明治大学理工学部機械工学科,または機械情報工学科に在籍していて,一定の成績を修めた学部生のみが対象になります.

Ⅰ期入試およびⅡ期入試では,専門科目の筆記試験,およびTOEIC等の公式スコアが必要になります※※.詳しくは理工学専攻事務室までお問い合わせ下さい.

当研究室への入室を希望する学生は,願書を提出するまえに必ず当研究室までご連絡下さい.

前期課程定員のお知らせ

本研究室の大学院前期課程2019年度4月入学分は定員となりました.仮に前期課程のⅠ期,Ⅱ期入試を受験されて合格されたとしても当研究室への配属はございません.悪しからずご了承ください.

後期課程やPDは引き続き募集を行っております.


博士後期課程(DC: Doctoral candidate)

近年,無人運転車(Self-Driving Car)の研究開発が世界中で熾烈さを増しており,この分野の経験豊富な人材が求められています.競争の熾烈さに比例するように人材も高度化し,非常に高いレベルが要求されるようになりました.この人材とは,広い知識と経験および実施力を持ち,研究の方向性を自ら決定でき,周囲の人材を育てながら活用し,プロジェクトを成功に導ける能力を持つ,世界でもトップレベルで戦える人材のことです.これらの能力はいずれも,博士号を取得する過程で鍛えられるものです.本研究室でも,博士後期課程に進み,トップレベルの人材になっていただくことを推奨しています.

博士後期課程(博士過程)での研究活動を本研究室で行おうとお考えの方は,まずは当研究室へお問い合わせ下さい.後期過程の場合,

  • 本研究科(のみ)に籍を置き,課程博士として研究に専念して頂く場合
  • 企業等に籍を置いたまま社会人として研究して頂く場合

とがあります.どちらの場合もⅠ期入試またはⅡ期入試を受けていただく必要があります.TOEIC等の公式スコアの提出が求められます※※のでご準備ください.その他,正式な手続きに関しては,理工学研究科事務室へお問い合わせ下さい.


博士研究員(PD: Post doctoral researcher)

当研究室では,博士研究員(Post-doc)を募集しています.研究分野やスキルに応じた待遇をを用意しておりますので,是非お問い合わせ下さい.現在募集している研究分野は,自律移動ロボットのローカリゼーション,マッピング,AI,機械学習,制御等です.

博士研究員は,スタートアップ企業のSEQSENSE株式会社を始めとした高度なロボット技術をもつ企業との連携もしていただくことになるため,いずれの分野の場合も高度なソフトウェア開発能力が要求されます.Gitによるバージョン管理はもちろん,可能であれば,テスト駆動開発やCIを駆使した開発技術を持っていることが望まれます.


共同研究による研究員

共同研究契約を結んでいただいた企業からは,研究員を派遣していただけます.この場合は,もちろん,Ⅰ期入試およびⅡ期入試を受験していただく必要はありませんし,学位の縛りもありません.ただし,共同研究の内容,レベルとご担当いただく研究員の技量のバランス等については入念に打ち合わせさせていただきます.場合によっては,研究員を派遣いただくのではなく,博士前期課程や後期課程の学生が当該研究を担当することも可能かもしれません.本件につきましても事前によくご相談ください


※ 前期課程では研究室毎に定員があり,入試に合格したからといって,必ずしも当研究室に入室できるわけではありません.必ず理工学研究科事務室にお問い合わせ下さい.

※※ TOEIC等の公式スコアは願書の提出日〆切までに必要です.これらの試験は,申し込み〜受験〜公式スコアの入手までの期間が非常に長いので十分気をつけて下さい.例えば,TOEICの場合,8月上旬のⅠ期入試に間に合わせるためには,通常,4月最初の申し込み日までに申し込む必要があります.英語は非常に重要なので,試験のためというよりも自分のために,常日頃から複数回受験してより高いスコアを得ておくことを強くお勧めします

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